六甲山系と水②江戸時代から受け継がれる、灘の酒を生み出す「宮水」
コラム料理2020年4月3日
豊かな自然に育まれた六甲山系の水の一つ「宮水」。
西宮を含む「灘の酒」の酒造りに欠かすことのできない原料として知られています。
もともとは「西宮の水」が略されたもので、その名のとおり、兵庫県西宮市の沿岸部で湧き出ました。
はじまりは江戸時代末期。「櫻正宗(さくらまさむね)」の6代目当主、山邑太左衛門氏によって発見されたとされています。
山邑家は西宮郷と魚崎郷に蔵を構え、同じように造っているのに西宮蔵の方がおいしい。
その謎を調べ、仕込み水の質に着目。魚崎蔵でも西宮蔵の水を用いたところ、同様においしい酒ができたそうです。
六甲山系の地層を通って湧き出る「宮水」はミネラル分を適度に含み、着色の原因となる鉄分をほとんど含まない、酒造りに適した硬水をもたらします。
長年にわたる調査・水質維持などの保全活動によって、現在も「灘の酒」の味を支え続けています。
「六甲の天然水マロッ」は、宮水と同じ六甲山系の中で、最西端に位置する「鉄拐山」の地層200mから汲み上げられています。
非加熱充填で生産された、安全でおいしい、神戸発の天然水です。
ぜひ、お試しください。
参考:灘五郷酒造組合ホームページ