11月の手仕事●柿
秋を代表する果物といえば「柿」。
古くから日本で栽培されており、アジアやヨーロッパで「kaki」として人気を集めています。
熟すとそのまま食べられる甘柿と、熟しても硬いうちは渋みが残る渋柿があります。
渋柿の加工法はいくつかありますが、皮をむいて天日干しにする「干し柿」もその一つ。
軒先にずらりと吊るされた干し柿は、日本の原風景を思わせてくれます。
最近では自宅のベランダや室内で作る人も増えています。
渋柿を干すことでタンニンが変化し、渋さがなくなり甘くなります。
その歴史は古く、干し柿が登場したのは平安時代中期。祭礼用のお菓子とされていました。
それまで日本には渋柿しかなく、天日干しで渋を抜く方法を見つけたことで、干し柿は保存食や嗜好品として、広く親しまれるようになったそうです。
干し柿を手作りすればお好みの食感に仕上げられること、冷凍保存すれば季節を問わずに食べられることなど、メリットはたくさんあります。
<材料>
渋栗 作りたい個数
ひも 10個の場合3mほど
鍋
<作り方>
1)渋柿のヘタはひもを結びやすいよう、できるだけT字型を残してはさみで切る。
2)ピーラーや包丁で、柿の皮を剥く。
3)ひもを50cmから70cmの長さに切っておく。
4)柿2個で一組になるようにヒモの両端に柿のヘタを結びつける。
5)鍋にお湯を沸騰させ、ヒモごと5~10秒浸して滅菌。カビが生えにくくなる。
6)軒先や洗濯用の棹など、雨が当たらず風通しの良い場所に、柿同士がくっつかないようにずらしてかけて干す。雨の日は風通しのいい室内へ移す。
7)1週間ほどで表面が固くなってきたら、指で押すようにして軽くもむ。以降、数日おきくらいにもんでいると、渋が早く抜けて、早く甘くなる。
8)柿の種類や大きさによって異なるが、2~3週間で完成。
六甲の天然水「マロッ」とともに、干し柿をおいしく召し上がってください。