秋の長雨、今年は台風続々
一年で雨がもっとも多い季節はと聞かれて、梅雨を思い浮かべる方が、大半ではないでしょうか。
しかし、9~10月にかけての「秋雨(あきさめ)」の季節の方が多いこともあります。
「秋の長雨」という言葉もあるように、この時期の雨は長期間に渡って降り続くことがあり、大きな被害をもたらしやすいとされています。
特に今年は、日本列島の南で、温帯低気圧から台風へのレベルアップが続き、列島各地は大きなダメージを与えられています。
梅雨や秋雨など、特定の時期に雨が多いのは「前線」が影響しています。
前線とは、温度や湿度の異なる2つの空気のかたまり(気団)の間にできた面が地上と交わる線のこと。
通常は移動していますが、2つの気団の勢力に差がない場合などは、「停滞前線」となって、同じ場所に留まるため雨が長く続きやすいといわれています。
秋雨前線は、夏の終わり頃に北からやってきた冷たい空気が南の温かい空気とぶつかることによって発生。
初期の方が強い雨になりやすく、台風のシーズンとも重なるため、台風によって前線が活発化し、長期間に渡って雨が降り続くことも少なくありません。
梅雨前線は東アジア諸国の広範囲に影響を与え、中国や台湾など、日本以外の国でも梅雨とよく似た気象現象が見られます。
しかし、秋雨前線は短く、影響を及ぼす範囲が日本周辺に限定されているため、他の地域では同様の気候変化が少なく、秋雨は日本特有の気象現象とされます。
日本列島周辺では、9月26日に台風17号、28日に18号と、台風ラッシュは続いています。
天気予報によると、10月は秋晴れとなるところが多く、最高気温は平年並みか、高いところが多くなりそうだとのことです。