六甲山系と水③有馬の炭酸泉
コラム六甲山2020年6月29日
六甲山の北側、裏六甲に位置する有馬は、日本最古の温泉の一つ。
環境省の指針で療養泉として指定される、二酸化炭素泉や炭酸水素塩泉など、9つの主成分のうち7つの成分が混合した、世界的にも珍しい温泉です。
温泉郷では、鉄分と塩分を含んだ褐色の有馬名物湯「金泉」と、お肌がツルツルになると女性に人気の無色透明の「銀泉」に浸かることができます。
飲料水として試してみたいなら、炭酸泉源公園へぜひ。
温泉街を抜けて、坂を上がった先にあり、きれいに整備されています。
神社のような建物の中央にある、丸い石からコンコンと冷たい炭酸水が湧き出で、泉源左手の蛇口をひねると、炭酸泉を飲むことができます。
明治時代初頭までは毒水と呼ばれ、人々に恐れられていました。
明治8年に内務省司薬場が大阪にできたのを機に検査を申し出て、飲浴両用に適した炭酸泉と判定されて以降、炭酸泉源として整備されました。
有馬名物の「炭酸せんべい」は、炭酸泉を使って製造・販売されたのがはじまり。
日本初の国産サイダーも、有馬の炭酸泉を利用して製造されました。
六甲の天然水「マロッ」は、有馬の炭酸泉と同じ六甲山系の中で、最西端に位置する「鉄拐山」の地層200mから汲み上げられています。
非加熱充填で生産された、安全でおいしい、神戸発の天然水です。
参考:有馬温泉観光協会ホームページ