梅雨と、梅と雨の関係
コラム2021年5月20日
異常気象のおかげで、日本全土はいままで体験したことのない豪雨や竜巻などに見舞われています。
梅雨もしかりで、今年の近畿地方の梅雨入りは5月16日。
平年よりも21日も早い、統計史上最早の記録となりました。
さて、「つゆ」は「梅雨」と書きますが、その由来をご存じでしょうか。
梅の原産地とされる中国は、揚子江周辺で、梅の実が熟す頃が雨期にあたることから「梅」の字を使うようになったといわれています。
長江流域では、梅の実が熟す頃に降る雨という意味で、「梅雨(ばいう)」と呼ばれたそうです。雨が多く黴(かび)が生えやすい時期で、黴雨(ばいう)が、同じ読みで季節に合った「梅」の字を使って「梅雨」になったともいわれています。
日本に伝わったのは江戸時代とされ、それ以前は「五月雨(さみだれ)」と呼んでいたのが、なぜ、「つゆ」となったのでしょうか。
雨が多い時期で、たくさん降った雨が木々につく「露(つゆ)」に由来する説と、熟した梅の実が潰れることから「潰ゆ(つゆ)」となったという説があるようです。
ジメジメする季節になりましたが、青梅の収穫は始まっています。
梅雨はまた、作物に恵みの雨をもたらす、貴重な季節でもあるのです。