六甲山地の西に位置する、総面積142.6haの神戸市立森林植物園は1940年に開園。
園内の約1,200種(うち約500種は外国産)の木本植物を中心に、北アメリカ産樹林区、ヨーロッパ産樹林区、アジア産樹林区、日本産樹林区(北日本区・照葉樹林区・日本針葉樹林区)といった原産地別に、自然生態を生かした樹林として植栽展示しています。
「あじさい園」は、六甲山の幻の花といわれたシチダンカをはじめ、25種350品種、約5万株を収集して植栽し、国内有数のアジサイの名所として親しまれています。
また、「つつじ・しゃくなげ園」ではツクシシャクナゲ、ホソバシャクナゲなど、37種約4千株のシャクナゲやツツジが楽しめます。
4月15日(土)に森林展示館の1階展示スペースがリニューアル。
『森林と私たち』のテーマに沿って、人を含めた生き物と共存共生する森林を学ぶことができるミニミュージアムが誕生しました。
森と生物のつながりをジオラマや映像などの展示、森林にまつわる本に親しめる図書コーナーを新たに設置するほか、壁面やフローリングに園内発生材を使うなど、SDGsに沿った環境学習の場として、森林や自然に憩い・楽しみ・学ぶことができる空間となりました。
あわせて、5月14日(日)までの期間中、風薫る新緑、鮮やかに彩るツツジ、シャクナゲを案内スタッフの解説を聞きながら1時間半ほど散策できます。
実施は、4月29日(祝)・30日(日)、5月3日(祝)・4日(祝)・5日(祝)・6日(土)・7日(日)・13日(土)・14日(日)。各10時半~、13時半~。各回20名程度で、当日開始時間までに森林展示館での受付が必要です。
豊かな自然を最大限に活用した、生きた植物本来の姿を堪能ください。
神戸市立森林植物園
https://www.kobe-park.or.jp/shinrin/
海抜865mの六甲山頂付近に位置する六甲高山植物園では、世界の高山植物や寒冷地植物、六甲自生植物、山野草など、約1,500種を野生に近い状態で栽培しています。
四季折々にさまざまな表情が楽しめますが、新緑に包まれたゴールデンウイークには、多彩なイベントが繰り広げられます。
「小便小僧広場」では「初夏の高山植物展」を開催。長年続いている人気行事で、山野草愛好家が育てた愛鉢を展示します。
山野草販売会も同時開催して、育てやすいものから珍しいものまで並びます。
【日 程】4月29日(土・祝)~5月7日(日)
【時 間】10~17時(苗の販売は16時半まで、最終日は16時まで)
「ナツツバキ広場」にはハンモックとカフェワゴンがやってきます。
多くの広葉樹が生育している樹林区のなかでも、心地よい木漏れ日が揺れるエリアです。
風や鳥のさえずりに耳を傾けながらゆったりしたひとときが過ごせます。
【日 程】4月29日(土・祝)~5月7日(日)の毎日、5月13日(土)~7月2日(日)の土日※雨天中止
【時 間】11~16時(ラストオーダー15時半)
【メニュー】挽き立てコーヒー、お菓子など300円~(ハンモック利用は無料・入園料別途要)
六甲高山植物園 https://www.rokkosan.com/hana/
NHKの朝ドラマのモデルとして注目を集める、日本植物学の父、牧野富太郎博士。
神戸ともゆかりが深く、六甲高山植物園へは開園当時から何度も来園し、講話なども行ってきました。
開園90周年記念を迎えた六甲高山植物園ではいま、ROKKO森の音ミュージアムと共同で「六甲山ボタニカルフェア 牧野の足あと~神戸で見つける博士と植物~」を開催しています。
高山植物園では、植物園スタッフとも交流があった博士のドラマチックな生涯や数々の功績を紹介するほか、神戸(兵庫県)に残された写真や書、手紙、映像など、初公開を含む貴重な資料を展示。
25年間神戸に通った牧野博士の知られざる一面を紹介しています。
加えて、博士ゆかりの植物をめぐる「博士とてくてくスタンプラリー」も同時開催。
園内の8種の植物をめぐり、それぞれの植物図や解説も楽しみながらスタンプ集めると、オリジナルポストカードを完成します。
森の音ミュージアムでは、「牧野富太郎のみちくさ~音楽、書、人々との交流~」を開催。
音楽好きなど牧野博士の側面を紹介するほか、博士ゆかりの楽曲や花や植物にちなんだ楽曲をアンティーク・オルゴール等の自動演奏楽器で紹介しています。
開催は7月2日(日)まで。
期間中、「牧野博士の世界を体験! プロから学ぶ! ボタニカルアート講座」、
牧野博士が用いたリトグラフをモチーフにした「やってみよう!キッチンリトグラフ」、
植物写真の専門家「いがりまさしフォトレッスン」など、多彩なイベントも予定されています。
「牧野富太郎ゆかりの地」で、植物や音楽を体験する1日を過ごしてみませんか。
くわしくは、https://www.rokkosan.com/top/season_event/art/19024/ へ
いまが旬のいちごは、最近、八百屋さんの店頭やスーパーのフルーツコーナーで、驚くほど多彩な種類が見受けられるようになっています。
そのまま食べるのはもちろんですが、たくさん手に入った時などに、ひと手間かけるとおいしさは格別。
ジャムか、あるいはコンフィチュールか、頭を悩ませるところですが、その違いをご存じでしょうか。
ジャムは、砂糖を一緒に火にかけてとろみがつくまで煮詰めるもの。JAS(日本農林規格)では「ゼリー化するようになるまで加熱したもの」「果実等含有率が33%以上であること」などが定められています。
パンに塗りやすくて、濃厚な甘みを活かし、クッキーなどの焼き菓子に混ぜ込むのもお薦めです。また、肉類の煮込みやソースに用いるとコクと酸味が際立ちます。
コンフィチュールは、果物に砂糖を混ぜて果汁を浸出させて、その果汁ごと煮詰めるのがオーソドックスな作り方。果肉感にあふれ、甘さが控えめです。
さらりとしているので、ヨーグルトやアイスクリームにトッピングするのはもちろん、炭酸水や紅茶などのドリンク類に溶けやすいのも特長です。
ミモレットのようなハード系チーズと合わせると、絶好のワインのお供になります。
◆作り方◆
●ジャム(出来上がり200g)
いちご:300g
砂 糖:100g
レモン果汁:大1
①いちごはヘタを取って、水洗いしてざるに上げ、水気を切る。
②鍋にいちごを入れて砂糖をまぶし、レモン果汁をふりかけて1時間置く。
③砂糖が溶けていちご果汁が出てきたところで火にかける。
④中火の弱でコトコト。アクを取りながら約30分煮詰めると出来上がり。
●コンフィチュール
いちご:300g
砂 糖:90g
レモン果汁:大1
あればラム酒やブランデー
①同上
②鍋にいちごを入れて砂糖をまぶしてざっくりと混ぜ、2~3時間放置する。
③いちご果汁がしみだしてきたら火にかけ、沸騰直前で弱火にしてレモン果汁を投入。
④アクを取りながら弱火のまま、10分ほど煮詰めると出来上がり。
季節は春。
六甲の天然水「マロッ」とともに、いちごのおいしい手仕事をお楽しみください。